小さな庭に佇みながら。

小さな庭に佇みながら。_b0365901_15574320.jpg

Rosmarinus officinalis 。。。
小さな庭ではちょうどローズマリーが青々とした花をつけています。
ローズマリーは古代に復活の象徴とされていました。
エジプトの墓でも埋葬時に共に弔われ
死者に平安を与える神聖な植物とされてきました。
悪霊を払うためにはローズマリーの薫香を炊くなど
尊いものとして敬意を払われていた薬草だったりします。


ハンガリー王妃のエリザベートが
この薬草で若返ったことはあまりにも有名です。
強い抗酸化作用とともに抗菌作用も助けます。
ハーバリストの間でも人気のハンガリーウォーターは
そのレシピが現存してはいませんが
バラ、ネロリ、レモン、メリッサ、
ペパーミントが加えられたという説もあります。


その沁みとおるような香気は
記憶力を増進させるともいわれ
子どもの学習には<ローズマリー>と
<オレンジ>のブレンドがすすめられます。


数年前に薬草の書籍づくりをしながら
監修の教授との打ち合わせで
毎月、北里大学に通いましたが
教授の言葉に
<ハーバリストの方は何でも作りたがる>
というひと言がありました。
安易にハーブクラフトをつくりながら
<これに効きます>と言ってはいけないことを
やんわりと示唆してくださったのですが
この言葉は少し大袈裟だったりはしますが
私自身の胸の底にそっととどまりつづけています。


それから私は
ハーブクラフトに対する考えも少し変え
最低限の材料でできること
またシンプルに扱えることを基本としています。
人は、生きていくうえでその精神性はとても大切。
教授の様々な言葉は
余りにも揺るぎやすい
根拠のないレクチュールを広めるのではなく
日々暮らすなかでの
極上のシンプルを見つめる
という基本を説いてくださったものでした。


スピリチュアルとはラテン語の spiritusに由来するキリスト教用語。
精神性を意味する事象だったりもしますが
宗教的な意味合いが深く霊的なものや
超自然的な事柄を指し教会を象徴するものだったりもします。
薬草を学んでいるととても不思議なことに出会うことも多いのですが
ハーバリストたちのなかには
この霊的なテリトリーに紛れ込んで抜けられなくなる者も多くあります。
幼いころから予知夢など
不思議な体験が酷く多かった私もまたそのひとりです。


一方で科学と哲学、宗教は同一線上にあるともいわれます。
それでも刹那パラレルに紛れ込んでしまい
舞い戻れぬことのないよう
真実を見つめる目
邪悪を聞き分ける耳は研ぎ澄ましていたいと思います。
優しさだけが並べられた上辺だけの邪悪な言葉に紛れ
澱みの世界へ埋没してしまわぬよう
何時の時も透明な魂だけは大切にしたいと思うこの頃です。


Commented by floreta at 2020-04-12 12:43
はじめまして♬
こちらにコメントありがとうございました。
ハーブ興味あります(^^)/
自分で石鹸など作っています。苛性ソーダ怖いですが(;^ω^)
ローズマリーは強い香りですがそれが好きでお料理にも大活躍しています。
小さな花もかわいいですよね~。
興味深く読ませていただきました。
Commented by uneanemone at 2020-04-14 23:15
> floretaさん

こんばんは😊

桜の涙にもみえる花筏。。。すてきですね。
来年はゆっくりと桜が眺められるといいですよね。

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by uneanemone | 2020-04-11 16:55 | 薬草・香草のレクチュール | Comments(2)

Ecole pour la mariée:ハーブのちいさな学校<エコール・プラ・マリエ>。それぞれの気づきの種となるようグレーヌノートも綴らせていただいています。グレーヌは仏語で種の総称。暮らしの種ノートとして何かお役にたてればと思います。*アトリエ・ビス©Since1990


by 荻尾ノイエ
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