薔薇の物語~その②

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薬用や食用に使うのでしたらガリカ種のバラがおすすめ。
バラのなかでも<お薬屋さんのバラ>といわれる程に作用が強いのです。




*ガリカ種のバラのプロフィールです*



◇ローズ;学名 Rosa gallica  [ロサ・ガリカ]
英名;Rose/和名;バラ/科名;バラ科/使用部位;花部

○バラは多くの種類があるのですが、特に薬用では<ガリカローズ><センテフォリアローズ><ダマスクローズ>など代表的なものがあげられます。なかでも薬効の強いものはガリカローズであり、メディカルハーブでもよく用いられます。
〇特色;ドイツのジャーマンコミッションEモノグラフでは、バラの花弁は認証ハーブに、ローズヒップについては非認証ハーブに分類されています。バラを使う場合には、ローズレッド、ローズピンク、ローズバッツピンクなどがティーやお菓子に用いられますが、メディカルハーブの分類では、ガリカ種のローズを使うことが基本。これは「アポテリカローズ」と呼ばれ「薬屋さんの薔薇」の意味を持ち、古くから薬用であったことが知られています。またバラの花弁はタンニンが豊富で、収斂作用を助け、咽頭粘膜、口腔の炎症や止瀉など消化器系の不調にも用いられるのです。女性の悲嘆や不安、怖れを和らげる作用も助け、なかでもダマスクローズの花弁は蒸留して得られる精油(ローズオットー)が「香りの女王」として有名です。

このようにアロマテラピーにも頻繁に用いられるのがバラなのですが、女性に親しみやすい薬草としてその日々に寄り添いますし、ご家庭の緑の薬箱にもかかせないハーブです。さらに蒸留の際にでる芳香蒸留水(ハイドロラット)のローズウォーター(バラ水)は古くから聖水として利用されていて、現代でも、植物療法(特にフィトコスメ)では、かかせない存在ともなっています。
不妊、PMS、月経痛、更年期にもよいとされますが、どちらかというとホルモンバランス調整より、鎮静、緩和、収斂の作用が強いといえます。

作用:鎮静、緩和、収斂/適応;悲嘆、神経過敏、便秘、下痢、不正出血など服用:3~5分蒸らしたものを1日3回服用。止瀉の目的ではタンニンを充分に引き出したものを用いる。咽頭粘膜、口腔には、含嗽剤(口の中やのどの洗浄・消毒や炎症治療に用いる薬剤)として用いる。肌への作用:保湿、若返り、浮腫みの緩和、収斂など。
※相性の良いブレンド:アンチエイジング➡ジャーマンカモミール、ルイボス/止瀉に➡マシュマロウ、ラズベリーリーフ/便秘に➡レモンバーム、ローズヒップ




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ガリカローズ





<最初の写真はガリカローズではありません>







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by uneanemone | 2021-05-14 10:35 | 植物・薬草・香草のレクチュール | Comments(0)

Ecole pour la mariée:ハーブのちいさな学校<エコール・プラ・マリエ>。それぞれの気づきの種となるようグレーヌノートも綴らせていただいています。グレーヌは仏語で種の総称。暮らしの種ノートとして何かお役にたてればと思います。*アトリエ・ビス©Since1990


by 荻尾ノイエ
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