薔薇の物語~その②
2021年 05月 14日
英名;Rose/和名;バラ/科名;バラ科/使用部位;花部
○バラは多くの種類があるのですが、特に薬用では<ガリカローズ><センテフォリアローズ><ダマスクローズ>など代表的なものがあげられます。なかでも薬効の強いものはガリカローズであり、メディカルハーブでもよく用いられます。
〇特色;ドイツのジャーマンコミッションEモノグラフでは、バラの花弁は認証ハーブに、ローズヒップについては非認証ハーブに分類されています。バラを使う場合には、ローズレッド、ローズピンク、ローズバッツピンクなどがティーやお菓子に用いられますが、メディカルハーブの分類では、ガリカ種のローズを使うことが基本。これは「アポテリカローズ」と呼ばれ「薬屋さんの薔薇」の意味を持ち、古くから薬用であったことが知られています。またバラの花弁はタンニンが豊富で、収斂作用を助け、咽頭粘膜、口腔の炎症や止瀉など消化器系の不調にも用いられるのです。女性の悲嘆や不安、怖れを和らげる作用も助け、なかでもダマスクローズの花弁は蒸留して得られる精油(ローズオットー)が「香りの女王」として有名です。
このようにアロマテラピーにも頻繁に用いられるのがバラなのですが、女性に親しみやすい薬草としてその日々に寄り添いますし、ご家庭の緑の薬箱にもかかせないハーブです。さらに蒸留の際にでる芳香蒸留水(ハイドロラット)のローズウォーター(バラ水)は古くから聖水として利用されていて、現代でも、植物療法(特にフィトコスメ)では、かかせない存在ともなっています。
不妊、PMS、月経痛、更年期にもよいとされますが、どちらかというとホルモンバランス調整より、鎮静、緩和、収斂の作用が強いといえます。
※相性の良いブレンド:アンチエイジング➡ジャーマンカモミール、ルイボス/止瀉に➡マシュマロウ、ラズベリーリーフ/便秘に➡レモンバーム、ローズヒップ